前回、楽天市場で売上アップする方法のひとつに、「楽天内のSEO対策の基本を徹底した商品登録をしましょう」と説明させて頂きました。
そこで今回は、特に楽天市場に出店したばかりの方向けに、楽天市場内でのSEO対策の方法について説明したいと思います。具体的には、商品登録する時のコツ的なものになります。商品ページは一度登録してしまうと、あとからの修正や追加が結構億劫になりますので、二度手間を防ぐためにも、ぜひこちらを参考にして商品登録に取り組んでみてください。
※本記事は今までコンサルの場でのみ、ご紹介してきた手法を記事化しています。ぜひ、ご活用ください!!
※2023年から楽天市場では、「SKUプロジェクト」という商品管理・商品登録の方法が一部変更となります。今回は、SKUプロジェクト開始以前の方法での商品登録について説明します。
目次
商品登録の各項目を把握しよう
まずはお客様側から見える楽天市場の商品ページを構成する項目についてみてみましょう。こちらにPCとスマホの商品ページをそれぞれ載せています。
(PC・スマホそれぞれ)
PC用販売説明文
いかにも楽天らしい、縦に長い商品ページ(通称、縦長ページ)の部分です。
PC用商品説明文
カゴ下にある、商品の説明文を設置できるスペースです。
スマートフォン用商品説明文
PC版の「PC用販売説明文」と「PC用商品説明文」を合体した内容をここに掲載するケースが多いです。
(PC・スマホ共通)
商品画像(1)
検索結果一覧の画像にもされている、通称「サムネイル画像」です。
商品画像(2)~(20)
通常、縦長ページを分割した画像を載せることが多いです。
商品名
キャッチコピー
では、RMSの商品登録の画面では、どこにこれらの入力項目があるか確認しましょう。
この画面に慣れないうちは、ページが長いので、大変かもしれませんが、商品登録を繰り返しているうちに、慣れていきます。まずは、お客様から見れている商品ページの各パーツ(項目)が、RMSの商品登録画面だとどこにあるのか、というのをしっかり把握しておきましょう。
SEOの観点から効果的な商品登録をする
それでは、楽天市場の商品登録をする際に、SEOの観点から効果的な商品登録の方法を説明します。
1)商品キーワードを集める
商品名やキャッチコピーに入力する商品のキーワードを集めて、優先順位(並び順)を決めましょう。
ディレクトリIDとタグIDを設定・使われているキーワードを確認
まずディレクトリIDとタグIDを設定します。この2つは商品登録の下の方にあります。
・ディレクトリID
ディレクトリIDは、楽天市場内のたくさんあるカテゴリーの、どのカテゴリーに属させるか指定するIDです。ここで誤ったIDに設定してしまうと、楽天のSEOの観点からも良くないですし、楽天ランキングのカテゴリーもID別で集計しているので、希望のカテゴリーでのランキングインができなくなります。
では、ディレクトリIDで設定した際の、このIDのキーワードをピックアップしましょう。例えば、「掛け布団」の商品の場合、最適なディレクトリIDは、
ID:563689 インテリア・寝具・収納 > 寝具 > 掛け布団 というIDになります。
このIDの場所である「寝具」「掛け布団」というキーワードを必ずピックアップしときましょう。(なお、「インテリア・寝具・収納」は抽象的すぎるため使いません)
・タグID
タグIDは、ディレクトリIDに付随したもので、商品の属性(カラーやブランド、サイズ)などのIDです。ユーザーは、商品を探す際に、この属性を使って、フィルター的に商品を絞っていくことができます。
そして、このタグIDで設定した、IDのキーワードを同様にピックアップしましょう。例えば、「掛け布団」の商品の場合、
・生産国 1011174: 日本
・カラー 1000878: ベージュ
・シーズン 1013799: オールシーズン
・特徴 1003415: 防ダニ
・柄 1003782: 無地
・サイズ 1003395: シングル
このようなタグIDを選ぶことができます。このタグIDのキーワードである、「日本」「ベージュ」「オールシーズン」「防ダニ」「無地」「シングル」というキーワードをピックアップしときましょう。
サジェストキーワード
楽天市場の検索ボックスにキーワードを入力して、スペースを打つと、楽天市場内でユーザーがよく検索するキーワードトップ10がサジェスト表示される機能があります。これが「サジェストキーワード」です。ユーザーがよく検索するキーワード=検索結果で表示されるチャンスが大きくなる、という意味ですので、ここのチェックも必ずしましょう。例えば、「掛け布団」と入力すると、このように、サジェストキーワードが表示されます。
また、このサジェストキーワードですが、複数のキーワードでも表示されます。画像のように「掛け布団」のみで表示されるキーワードと、「掛け布団 シングル」で表示されるキーワードは異なります。このように、商品の属性(サイズ、カラー、ブランドなど)を合わせて入力してみて、どんなキーワードが出てくるか確認しましょう。
※キーワードをピックアップする時、キーワードの順番もできる限り合わせてもらうことをおすすめします。
商品レビューに含まれているキーワード(自社・他社関係なく)
あとおすすめしたいのが、商品レビューです。できれば、自社の商品が良いですが、自社の場合、まだレビューが入っていない商品が多いかと思いますので、その場合は、類似の他社商品のレビューをみてみましょう。
例えばですが、こちらの画像のように、ユーザーがどういう動機で購入をしたのかレビューに書いてくれています。ここにあるように、「軽くて暖かい」というキーワードが目立ちますので、こういったキーワードを集めていきましょう。このあたりは、商品ページのランディングページを作成する際にも役立ちそうな情報です。
他社商品のキーワード
あと、一応確認しておきたいのが、他社商品のキーワードです。他社の類似商品では、商品名・キャッチコピーにどんなキーワードを使っているか確認して、使えそうなキーワードをピックアップしておきましょう。
以上、商品のキーワード集めはこれで大丈夫でしょう。
2)集めたキーワードをまとめる
では、これまで集めたキーワードを一つにまとめましょう。
・ディレクトリIDとタグIDで使われているキーワード
・サジェストキーワード
・商品レビューに含まれているキーワード
・他社商品のキーワード
以上、4つを一つにまとめます。
ひとつにまとめたら、今度は、そのキーワード群から、「商品名」「キャッチコピー」を作ります。
それぞれ、文字数制限があり、商品名は全角127文字、キャッチコピーは全角87文字です。なのでおおよそ、商品名は120文字程度、キャッチコピーは80文字程度でまとめます。優先順位としては、サジェストキーワードを優先第一位として、作成することをおすすめします。
この時にエクセルを使って、文字数カウントの数式 =(LENB(対象セル))/2 を入れてチェックしながら作成することをおすすめします。
3)キーワードを「PC用販売説明文」「PC用商品説明文」「スマートフォン用商品説明文」にも、入れていく
次は、作成したキーワード群を「PC用販売説明文」「PC用商品説明文」「スマートフォン用商品説明文」にも入れていきましょう。
なぜキーワードを埋め込むのか?
このキーワードを埋め込む理由としては、楽天市場に限らず、ショッピングモールの商品を検索するシステムというのは、
モール内に無数にある商品から、ユーザーが検索したキーワードから、ユーザーが求める最も最適な商品を順番に検索結果に表示しています。そして、このどんな順番で表示していくか、というルール、このルールがいわゆる「アルゴリズム」です。
アルゴリズムの一つとして、一般的なものとして、「キーワードの一致率」が上げられます。ユーザーが検索したキーワードが商品名やキャッチコピーなどに含まれていて一致した場合の一致率をみています。そのため、用意したキーワード群を「PC用販売説明文」「PC用商品説明文」「スマートフォン用商品説明文」にも入れていくことで、一致率を上げていく必要があるのです。
ただ、アルゴリズムは、モールによって独自に決められており、公表されていません。おそらく、購入実績や金額・個数・PV数・クリック率などあらゆる複数の要素をもとにモール側が決めています。また、不定期ではありますが、たまにこのアルゴリズムのルールは変更されます。なので、たとえキーワードの一致率が抜群に高くても、他の要素が低い場合、検索順位としては低くなります。
ただ、キーワード施策は、どの店舗にも平等に取り組める方法の一つですので、ぜひ取りこぼしのないよう、取り組んでいただくことをおすすめします。
サムネイル画像は登録画像ガイドラインに沿おう
また、楽天市場では、商品画像(1)に関しては、登録画像ガイドラインというものがあり、画像作成のルールが決まっています。ここも大事な要素ですので、追ってご紹介したいと思います。
2023年は、SKUプロジェクトに要注意!
今回は、楽天市場内でのSEO対策の方法について、商品登録の流れをふまえ、キーワードの作成方法をメインにご紹介させて頂きました。普段、コンサルの場でのみでご紹介している手法になります。ぜひ参考にして、実践していただければと思います。
しかしながら、2023年、楽天市場のSKUプロジェクトによって、商品管理・商品登録の方法が一部変更となり、システムの仕様改変があります。こちら、SKUプロジェクトも追って説明させて頂ければと思います。最後までお読み頂きありがとうございました。