ネットショップの制作代行・運営代行のソノサキニンの本木です。
前回の記事では、楽天市場の出店料値上げについて値上げ額や実際に支払う時の合計額などについてご紹介しました。この出店料の改定は、楽天市場の出店者にとって大きな影響を及ぼします。
今回の記事では、楽天市場の出店料値上げに伴うショップの損益分岐点の変化に焦点を当てて、いったい、いくらの売上で出店料をカバーできるのか?この出店料改定による利益率の低下を補うための戦略は何があるのか?値上げに負けない店舗運営について解説します。
前回の記事をご覧でない方は、まずはこちらをチェック↓↓
目次
出店料に見合う損益分岐点とは?
楽天市場は固定の出店料金があります。そのため、コスト管理と利益計算の精度は、事業運営の継続に直結します。早速ですが、下記の表をご覧ください。
・出店プラン:がんばれプラン
・仕入れ(原価)率:60% / 送料比率:10% の場合
※端数・半端な金額は省いています。
仕入れ(原価)率:60% / 送料比率:10% 【合計原価:70%】の場合、損益分岐点となる必要売上は1ヶ月あたり、162,000円です。
このように、
・仕入れ(原価)率
・送料比率
この2つさえわかれば簡単に必要な売上がわかります。
ちなみに、がんばれプランで仕入れ(原価)と送料を含む【合計原価率】を様々なパターンでシミュレーションした場合、
【合計原価率:70%の場合】必要な月商→約16万円
【合計原価率:80%の場合】必要な月商→約40万円
【合計原価率:85%の場合】必要な月商→約140万円
このようになります。原価(粗利)が5%~10%違うだけで、こんなに必要な売上が変わるんですね。この元となる、商品売価の値付けはとても大切であることがわかります。
ちなみに、月商140万円になると、、、
もはや、がんばれプランではなく、スタンダードプランで設定した方が利益が残ります。このからくりはこちらです↓↓
(単純計算にはなりますが)プランによって売上手数料率が異なるため、月商110万以上なら、出店料含めてもスタンダードプランの方がお得なります。
自店の損益分岐点を把握しよう
楽天市場に出店している出店者様は値上げ後の新しい出店料金プランで、シミュレーションをしてみることをおすすめします。もし、計算してみて赤字運営になってしまった場合は、早急に対策が必要です。
もし赤字となっている場合は、
・売価の見直し
・送料の見直し
(配送会社・梱包サイズ・梱包方法など)
・仕入れ(生産)する商品の見直し
(粗利率・仕入れ単価・発注ロット・組み合わせ販売・セット販売など)
などを行い、経費を安く抑え、利益率を高める策を打つ必要があります。
楽天市場は他のモールと違い、売上手数料だけでなく、固定費となる「出店料金」があるモールです。もちろん、出店料金に見合うメリットも大きいモールではありますが、出店を継続するための、店舗のコスト管理と利益計算の精度は、事業運営の継続に直結します。
まずはこれらの数字を把握して、持続的なネットショップ運営ができる体制にしていきましょう。また、これから楽天に出店する方、出店検討している方も新しい料金プランで試算してみることをお勧めします。もし楽天ショップの運営の打ち手にお困りの方は、一度当社でご相談ください。これまで様々なショップさんを支援してきた経験をもとに様々な打ち手を提案させて頂きます。
最後までお読みいただきありがとうございました。