ネットショップ運営代行・制作代行のソノサキニンの本木です。
2026年もはや2月に入りましたが、改めて、今年のEコマース市場をどう見るべきか、個人・零細事業者はどうするべきかについて話をしたいと思います。ちょっと長いかもですが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。
目次
2026年も続く円安・物価高・実質賃金低下の影響
2026年も、日本経済の大きな前提条件は変わらない可能性が高いです。
・円安基調の継続
・輸入物価の上昇
・実質賃金の伸び悩み
・消費者の節約志向の定着
つまり、国内の内需消費は引き続き弱い環境が続くと思われます。
EC市場全体の取引額は伸びても、「消費者が気軽に買い物をする時代」には戻らない可能性が高いです。
EC事業者にとっては、単純な市場成長に乗るだけのビジネスモデルは通用しにくい年になります。
モール依存・価格競争モデルはさらに厳しくなる
これまで多くのEC事業者は、以下のモデルで成長してきました。
・競合が多い商材で価格競争による売上拡大
・ECモールの集客力に依存
・イベント・クーポン・広告に依存
しかし、この事業モデルは成熟市場では極めて脆弱なビジネスモデルとなります。モール手数料、広告費、物流費、決済費用が上昇し、売上が増えるほど利益率が低下する構造でさらに悪化します。2026年は、この構造的問題がさらに顕在化する年になるだろうと思います。
「このままだと厳しい」という感覚は、事業転換のサイン
もし、EC事業をやっていて
・売上が伸びづらくなってきた
・広告費のコスパが悪い気がする
・ジワジワ利益率が下がっている
・競合が増えてきた
という感覚があるなら、それは事業転換・ピボット・撤退を含めた抜本的見直しのサインです。
成熟市場では、「続けること」より「変えること」のほうが重要です。惰性で続けることは、機会損失になる可能性になります。
AI・SNS主導の購買時代:「検索して買う」は激減する
近い将来、購買行動は大きく変わります。
・AIによる的確なレコメンド機能
・SNSの動画・コミュニティ主導購買
・チャット型購買導線
つまり、ユーザーがわざわざ検索して比較検討する行為は減少します。
この時代に重要なのは、「推薦される商品」かどうか。
逆に、似たような商品、特徴の薄い商品は、AIにもSNSにも「推薦されない」=「存在していないのと同じ」という世界になるかもしれません。
ターゲット不明確な商品は「誰にも推薦されない」
選択肢が溢れる時代において、「誰にでも合いそうな商品」は、実は「誰にも刺さらない商品」です。
ターゲットが明確な商品は、
・AIの推薦ロジックに乗りやすい
・SNSコミュニティで拡散されやすい
・専門性を感じてもらいやすい
一方で、「幅広く売りたい商品」は、推薦アルゴリズム上、埋もれやすいです。政治やマーケティングの世界でも見られる現象ですが、「誰にでも刺さる」は「誰にも刺さらない」に近づきます。
今こそ「理念・ミッション・存在意義」を見直すべき!
成熟市場で重要なのは、テクニックではなく「事業の幹」だと思うのです。
・「何のため」の事業か
・「誰のため」の事業か
・「どんな価値」を提供するのか
これまでは、事業の幹や根が細くても、ECモールのセールやイベントの集客力に頼れば、事業は成立するケースが多かったように思います。
SNSやAIの進化により、顧客との接点が多様化・細分化している今、ECモールの集客力は相対的に弱くなっていきます。そうなると、規模の小さい個人・零細事業者の場合、事業の幹と根が細いビジネスは淘汰される時代になりつつあります。
ビジネスの木の幹と根を太くすることが、最優先課題になります。
一時的な停滞は「必要な停滞」
事業転換やビジネスモデル再設計には、必ず停滞期があります。
しかし、短期の売上・利益を守るために、長期の可能性を潰すことが最大のリスクです。
・無理な値下げ
・ブランド毀損する販売
・長期戦略と無関係な商品拡張
・非効率な多店舗出店
これらは、成熟市場では回復不能なダメージになってしまうリスクがあります。
ECは「手段」であり「目的」ではない
そして、再設計した事業モデルにおいて、ECはあくまで「手段」に過ぎません。
商品・ターゲットによっては:
・SNS完結型購買
・AIチャット購買
・B2B直販
・サブスクモデル
など、従来のECサイト前提でない設計のほうが合理的な場合も増えてきます。
「ECをやるために事業をやる」のではなく、「事業のためにECを使う」発想が重要になります。
世界は転換点にある。惑わされず、骨太な事業を作れるか
経済、政治、テクノロジー、社会構造。すべてが同時に変わる転換点に来ています。
多くのノウハウ、トレンド、成功法則が発信されていますが、それらに振り回されると「事業の軸」を失いかねません。この時代に必要なのは、短期の手法より、長期の思想と設計図だと思いませんか?
まとめ:個人・零細事業者にとって、2026年は「事業再設計の年」
2026年は、個人・零細事業者にとって、「事業モデル再設計の年」になるのでは思います。
・モール依存モデルの限界
・AI・SNS主導購買の到来
・消費低迷下での選択と集中
・事業の理念・ターゲットの再定義
この転換期に「骨太な事業」を作れるかどうかが、2030年代の生存を決めるのではないでしょうか。
最後に、
厳しい環境ですが、悲観する必要はありません。
市場が成熟したということは、「真面目に考えた人が勝つフェーズ」に入ったということでもあります。
一緒に、骨太な事業を作っていきましょう!


